バセット・ハウンドの子犬の購入方法や里親(譲渡会)販売価格は?性格、育て方、しつけ方法

子犬
2023/03/27

胴長短脚で、垂れた長い耳に皺の寄った皮膚。なんとものんびりした風貌ながら、企業キャラクターやドラマ、映画、アニメなどでも起用されることがあるバセット・ハウンド。マイペースなのは玉に瑕ですが、実際は優秀なセント(嗅覚)ハウンドです。そんなバセット・ハウンドと暮らすには?

セット・ハウンドの子犬はどこで買える?購入方法・選び方は?

バセット・ハウンドを迎えるには、少数ながら「友人・知人から譲り受ける」場合もありますが、ここでは以下の3つの入手法について見てみたいと思います。

バセット・ハウンドの購入方法・選び方①【里親(譲渡会)】

ジャパン・ケネル・クラブにおける2021年のバセット・ハウンドの登録数は138頭(*1。この数からもわかるように里親募集されるケースはごく少ないですが、まったくないわけではありません。その場合、子犬ではなく、成犬や老犬であることもあります。

入手先としては、自治体の保健所や動物愛護(指導)センター、そして民間の動物保護団体(規模は様々)や里親のマッチングサイト・掲示板などがあります。

メリット

  1. 行き場のない犬に新しい家庭を与えてあげることができる。
  2. 基本的には、犬そのものは無料譲渡であり、ワクチン代や避妊去勢手術費など譲渡費用を請求されたとしても、ブリーダーやペットショップから購入するより費用がかからないことが多い。
  3. 自治体の場合、事前に講習会に参加することが条件になっていることもあり、犬の飼育方法や飼い主としての心構えなど学ぶことができる。
  4. 動物保護団体ではトライアルができる場合があり、飼い主さんや先住犬との相性を確認することも可能。

デメリット

  1. 犬種や年齢、性別など希望の犬がいるとは限らない。
  2. 里親になるには、同じ都道府県内に在住の人に限る、61歳以上や一人暮らしの人は不可など譲渡条件が設けられていることがあり、条件に合わなければ里親になれない。
  3. 病気がある犬や、しつけ・トレーニングに時間がかかると思われる犬も少なくない。

また、その犬にかかったワクチン代や医療費、輸送費、マイクロチップ装着費用など必要経費の他に請求されているものはないか、また、経費の明細がきちんと出されているかなども確認を。

保健所、動物愛護センター、動物保護団体などで気になる犬がいた場合は、まずは申し込みをした上で、十分に飼育が可能か面談をし、それがクリアできれば犬を迎えることができるというのが一般的です。

バセット・ハウンドの購入方法・選び方②【ブリーダー】

バセット・ハウンドにこだわりをもち、真摯なブリーダーならば、犬種に関する知識も豊富なはずです。

ブリーダーの登録サイトは別として、ブリーダー自身のホームページには子犬の価格が掲載されていないケースが多く、問い合わせをする必要があります。その時に希望の性別や価格帯など知りたいことをいろいろ聞いてみるといいでしょう。

将来的に犬をドッグショーに出してみたいのであれば、ブリーダーから入手するほうが有利です。

メリット
  1. 犬質が高い犬が多い。(*)
  2. 飼育方法や病気のことなど、アフターフォローを受けることも可能。
  3. 予約をすれば見学もでき、飼育環境や親犬を見られる可能性が高い。
  4. ホームページなどで出産情報を見ることができる。
デメリット
  1. 比較的、犬の購入費用が高め。
  2. 希望の犬がいない場合、出産まで数ヶ月待たなければならないこともある。
  3. ブリーダーを中心にファミリー的なつきあいになることが少なくない。それが度を過ぎた場合、そうしたつきあいが苦手な人にとってはマイナス。
*犬にはそれぞれ個性があり、その犬なりの魅力があります。ここで言う「犬質」とは、犬種の標準により近い、血統が管理されているなどの意味を指します。

なお、動愛法により、ブリーダーやペットショップなど動物を販売する者は、購入希望者に対して対象となる動物そのものを直接見せ、飼育方法などについて購入者と対面した上で文書を用いて説明しなければならないと定められています。

したがって、これを怠るブリーダーは避けたほうがいいでしょう。同じく、犬や犬種に関する知識が浅い、見学を許可しない、飼育環境が不衛生、健康管理に不安を感じる、子犬の価格が異常に高いなどの様子が見られるブリーダーも要注意です。

残念ながら、中には悪質ブリーダーと言わざるを得ないケースもあるので、見極めは必要です。

バセット・ハウンドの購入方法・選び方③【ペットショップ】

犬の購入先としてもっとも一般的なのはペットショップですが、バセット・ハウンドが販売されることはごく少ないでしょう。

ペットショップにはブリーダーが経営しているケースもあり、その場合は自家繁殖の犬が中心となりますが、多くの場合は生体市場から仕入れた犬が扱われています。

ブリーダーと同様、動愛法の改正により、生後56日(8週齢)に満たない子犬子猫は販売できないので(特例として天然記念物指定を受けている日本犬の場合は生後49日)、子犬の生年月日は確認するようにしましょう(*3

対面の上、文書を用いた飼育説明が必要なのもブリーダーと同じです。

メリット
  1. 身近な場所にあり、扱っている犬種もやや多い傾向にある。
  2. フードや首輪・リード、おもちゃ、ケージなど生活グッズも揃っている。
  3. トリミング施設やペットホテルが併設されていることが多い。
デメリット
  1. 生体市場から仕入れた子犬が多く、その流通に関しては問題視されることがある。
  2. 一部にはスタッフ教育が行きわたってないショップもあり、飼育について十分に説明できないスタッフがいることもある。
  3. アフターフォローについては不十分な場合が目立つ。

ありがちなのが衝動買いです。十分に飼育できるか後先も考えずに購入するのはやめましょう。結局、飼いきれずに飼育放棄される犬がいます。

病気や注意点、マイナス面などもきちんと説明してくれるショップのほうがいいでしょう。

なお、売れ残りや格安の犬、極小サイズの犬は買っても大丈夫なのか?と気になる人もいるかもしれません。売れ残りや格安の犬は、単に可愛い盛りを過ぎている、病気や怪我をしたことがある(またはしている)、犬種の標準からは外れる、体に欠陥があるなどの場合があります。極小の犬は健康に育つこともありますが、何らかの健康リスクをもっている場合もないとは言えません。そうしたリスクをきちんと説明してくれるペットショップで、リスクがある場合はそれも承知の上で購入をお決めください。

バセット・ハウンドの子犬は専門店(専門犬舎)で購入した方がいい?

真摯なブリーダーが運営する専門犬舎や専門店は、扱う犬種に詳しく、犬質が高い犬がより多いので、その点が、有利ではあります。

バセット・ハウンドの子犬の販売価格(値段)は?

33万円~
*子犬の価格は繁殖者・販売者、子犬の状況などによって変動します。

バセット・ハウンドはどんな性格(特徴)?家族に迎える際の注意点!

バセット・ハウンドはそれほど多くの運動は必要としない中型犬ですが、子犬を迎えるにあたって、やはり気をつけたいことはあります。

バセット・ハウンドの子犬【性格(特徴)】

バセット・ハウンドは穏やかで落ち着きがあり、忍耐強い一方で、頑固でマイペースな面ももち合わせています。

ただし、生き物ですから、こういう性格であるとはっきり言いきれるものではありません。確かに犬種として代々受け継いだ気質・行動傾向はありますが、「犬の行動特性は遺伝と関連する一方、犬種との関連はわずか9%にすぎない」という研究結果も発表されており(*4)、育て方や環境、経験などが性格形成に大きく関係することは言うまでもありません。

バセット・ハウンドの子犬【注意点】

バセット・ハウンドを迎えたならば、気をつけることがいくつかあります。

バセット・ハウンドの子犬【注意点①】

したがって、今後購入するすべての犬はマイクロチップがすでに装着された状態になっています。

それにともない、犬を購入、またはマイクロチップを装着した犬を迎えたならば、その日から30日以内(生後90日以内の子犬子猫の場合は、生後90日を過ぎてから30日以内)に、マイクロチップの情報を飼い主さんご自身のものへと変更登録しなければなりません。

これを済ませておかないと、いざ愛犬が迷子になった時、飼い主さんの下へ戻れなくなってしまう可能性が高くなるのでご注意ください。

詳しくはこちらを↓
*環境省自然環境局 総務課 動物愛護管理室「令和4年6月1日から開始するマイクロチップ登録制度に関する飼い主の方向けQ&A」https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/pickup/chip.html

*環境省「動物の愛護及び管理に関する法律に基づく 犬と猫のマイクロチップ情報登録/オンラインでマイクロチップ情報を登録しましょう」https://reg.mc.env.go.jp/

バセット・ハウンドの子犬【注意点②】

子犬が来たら

子犬であれ、成犬であれ、それまでと生活場所が変わることは、やはりストレスになります。

環境変化によって嘔吐や下痢、場合によっては震えるなどの症状を示すことも。

特に子犬では下痢が続くと体調を崩し、危険な状態になることもあるので、子犬を迎えた時にはすぐにかまったり、遊んだりせず、とりあえずトイレをさせた後は、落ち着けるようしばらくそっと見守ってあげましょう。

できれば午前中に犬を迎えるのがおすすめです。その分、夜までに多少なりとも落ち着ける時間をつくれますし、万一体調を崩した時には動物病院にも行きやすくなります。

子犬の居場所

少しでも落ち着けるように、そしてトイレの粗相をさせないためにも、最初はケージの中で生活させるようにします。

バセット・ハウンドの子犬【注意点③】

ワクチンと社会化

ジステンパーやパルボウィルスなどの感染症を予防するワクチンについて、世界小動物獣医師会(WSAVA)では、子犬が生後6~8週齢になった頃に1回目の接種を行い、その後は2~4週間隔で、生後16週齢くらいまで、またはそれ以降まで追加接種することを推奨しています(*7

国や地域による感染症の発生状況を鑑みて追加接種の間隔や回数には少々違いが見られますが、ワクチンが完了していない子犬では抗体が十分とは言えないため、無暗に外を歩かせたり、よその犬と接触させたりしないようご注意ください。

一方、社会化の観点からは、生後3週齢~生後12週齢にあたる「社会化期」での経験が子犬の性格形成や行動など、その後の成長に大きく関係し、とても重要な時期となります。

ワクチンをとるか、社会化期をとるかと悩むところですが、どちらも大事です。特にこの期間には、子犬にとってトラウマにならず、かつ、感染症予防ができる範囲で、部屋の中や抱っこで家の周りを一周するなどしていろいろな物や音、人、環境などに慣らすといいでしょう。

室内か室外か

バセット・ハウンドは室内・室外飼い、どちらも可能ですが、子犬のうちは室内で育てることをおすすめします。

睡眠と遊び

子犬は疲れてもそれに気づかず、遊び続けてしまうことがあるので、適度なところでクールダウンさせ、休ませるようにしてください。

子犬の睡眠時間は1日に18~20時間、成犬では12~15時間程度とされます(*5

おおむね30分~2時間程度寝ては起きだして遊ぶというパターンを繰り返しますが、はしゃぐのが度を過ぎ、なかなか寝ないようであれば、部屋を暗くし、テレビの音量も下げて、「遊び時間は終わり。もう寝る時間だよ」という雰囲気をつくってみるのも一案です。

犬種の特性

バセット・ハウンドの成犬時の体高と体重は、オス犬メス犬ともに33cm~38cm/18kg~29kg前後。体高は低いものの、体重は重たく、重厚感があります。

残念なことですが、「こんなに大きくなると思わなかった」「手間がかかり過ぎる」と飼育放棄されてしまう犬もいます。

そんなことにならないよう、この犬種の特徴や特性、気質などを十分理解した上で犬との暮らしをお始めください。

バセット・ハウンドの寿命は?

12歳~13歳程度

バセット・ハウンドの子犬の毛色の種類は?

バセット・ハウンドの毛色はいわゆるハウンドカラーで、トライカラー(ブラック、ホワイト、タンの3色の組み合わせ)や、バイカラー(2色の組み合わせ)のレモン&ホワイト、レッド&ホワイト、タン&ホワイトなどがあります。

バセット・ハウンドの子犬、抜け毛や匂いは気になる?

子犬は体温調整をカバーする役目もある子犬らしい毛(パピーコート)に包まれていますが、生後4~6ヶ月頃(犬種により大きく差はある)になるとパピーコートが抜け、徐々に成犬の毛へと変わっていきます(*9

そして、成犬になると春~初夏、秋の2回、毛の生え変わり時期(換毛期)が訪れます。春には冬毛が抜けて夏バージョンの毛になり、秋には寒さに備えて保温性を高めた毛へとチェンジするのです。

バセット・ハウンドは短毛ですが、ダブルコートなので、換毛期にはそれなりに毛が抜けます。毛が短い分、中毛・長毛犬の抜け毛より逆に気になる人もいるかもしれませんが、お手入れと掃除次第でしょう。

バセット・ハウンドの子犬の標準体重や大きさは?

バセット・ハウンドの場合、生後3ヶ月頃には7kg~11kg前後になり、生後6ヶ月頃には13kg~18kgくらいになると言われます。

成犬としての体重になるまでには16ヶ月近くかかります。

バセット・ハウンドの子犬【飼い方・育て方】【しつけ】【散歩】

子犬を迎えたその日から世話や、しつけ・トレーニングが始まります。大事なポイントを見逃さないよう、子犬を迎える前に基本的な情報は得ておきましょう。

バセット・ハウンドの子犬【飼い方・育て方】

特に、食事とトイレは犬の一生にわたって毎日必要なものなので、年代や健康状態などに合わせた対応をしてあげたいものです。

バセット・ハウンドの子犬の飼い方・育て方【ご飯・水の適量】

子犬は食べ物が変わるとお腹を壊すことがあるので、子犬を迎えてから1週間程度は、それまで食べていたのと同じご飯を与えるようにしましょう。

離乳食が必要なのは生後2ヶ月頃まで。子犬の乳歯が生え揃うのも生後2ヶ月頃です。

まだ離乳食が必要な子犬では子犬用のドライフードをふやかしたものなど、販売者もしくは譲渡元から指示された食事を与えるようにしてください。

そして、離乳完了時期を目安に、ふやかす度合いを少しずつ硬くして、離乳食から硬いドライフードも食べられるよう、徐々に切り替えていきます。

食事の回数は、生後6ヶ月まで1日3回程度に。成犬用のフードに切り替えるのは生後1年~1年半くらいが目安になりますが、成長度合いや、使用しているフードメーカーによっても違いがあります。

また、飲水量に関して、犬では1日の正常な摂取量は、体重1kgあたり20~90mlとされます(*10)。子犬が水をよく飲む、逆に飲まないという場合、飲水量をチェックするとともに、気になる場合は早めに動物病院でご相談ください。

バセット・ハウンドの子犬の飼い方・育て方【トイレ】

トイレトレーニングは、何より失敗させないのが一番のコツになります。

ケージの中にトイレをつくる場合、ベッドとはなるべく離れた場所にトイレを置いたほうがいいでしょう。

子犬がトイレをしがちなのは、寝て起きた後、ご飯を食べた後、遊んだ後、水を飲んだ後、興奮した時など。また、子犬の膀胱に尿が溜まるのは、生後3週齢で45分、生後12週齢で90分、生後18週齢では2時間程度と言われます(*6

そうしたタイミングを見計らって子犬をトイレまで誘導するようにしましょう。上手にできた時には十分褒め、失敗した時には叱ったりせず、さっさと片づけ、次の失敗をさせないようにすること。

うんちの回数は個体差がありますが、子犬は消化器官がまだ十分には発達しておらず、食事の回数も多いので、4~5回程度から7~9回程度する犬もいます。トイレシートが汚れたままだとシート以外の場所にすることがあるので、適度にシートを替えてください。

バセット・ハウンドの子犬の飼い方・育て方【夜鳴き】

夜中に吠える、つまり、子犬の夜鳴きの原因として以下のようなものが考えられます。

  • 環境が変わったことによる不安や寂しさ、一人でいることに慣れていない
  • 空腹、喉の渇き
  • 暑さや寒さ
  • トイレが汚れていて排尿排便ができない
  • 体に不調や痛みがある
  • 昼間に寝過ぎて眠れない、退屈
  • 何か気になるものがある
  • 運動不足によるストレス
  • 寝場所が落ち着かない    など

まず原因を探り、それに対処するのが一番ですが、場合によっては鳴くと飼い主さんが来てくれると学習してしまっていることもあり、原因らしきものがない時にはかまい過ぎないことも必要でしょう。

また、親犬や兄弟犬、仲間と別れ、突然知らない環境へ連れて来られて寂しがるのは当たり前のことです。それを和らげるために、親犬や兄弟犬の匂いがついたもの、それまで使い慣れていたものなどをもらってきて、子犬の近くに置いておくことをおすすめします。

バセット・ハウンドの子犬【しつけ】

しつけやトレーニングは、子犬が来たその日から始まります。

バセット・ハウンドの子犬のしつけ【留守番】

トレーニングなしに子犬を留守番させるのは、分離不安や破壊行動など、後々問題につながる可能性もあり、極力避けたいものです。

初めての留守番の前に、まずは一人でいることに慣れさせるトレーニングが必要です。

  1. ケージやクレートの中で過ごすことに慣れさせる
  2. 部屋に誰もいない状態に慣れさせる
  3. 家の周囲を一周する程度の短い時間の留守番をさせて様子を見る
  4. 徐々に外出の時間を延ばす(ただし、子犬では長時間の留守番は禁物)

といったように段階を踏んだトレーニングをしましょう。

  • 事故防止のためにも部屋の中で自由にさせないこと
  • どうしても留守番させる必要がある時には、極力短い時間にする
  • 食事や排泄、睡眠の時間など、子犬の生活サイクルを考慮する
  • 出かける時に子犬がそれを察知するような大げさな態度をとらない
  • 噛んでもいいおもちゃ(例:中にフードを仕込んだ知育玩具)をいくつか置いておく

などもポイントになります。

バセット・ハウンドの子犬のしつけ【噛み癖・甘噛み・破壊行動】

摂食、運搬、確認、攻撃、遊び、感情表現など、犬はあらゆることに口を使いますが、中でも人を噛む行為や他犬への攻撃性、破壊行動は困りものです。

通常、親犬や兄弟犬と十分な期間を一緒に過ごした子犬は、どのくらい噛むと相手が嫌がるのか体験的にわかっているはずですが、そうでない子犬もいます。

特に、子犬の甘噛みについて、日本のドッグトレーニング界にも多大な影響を与えた獣医師であり、動物行動学者、トレーナーでもあるイアン・ダンバー博士は、生後4ヶ月半(永久歯が生えてくるのと同時期)まで、どんなに遅くとも生後5ヶ月までには抑制を完了することを推奨しています(*6

子犬が人の手や服などに歯を立ててきたなら、「痛い!」「あっ!」など声を出し、子犬が口を放して噛んでこないようなら、クールダウンさせて十分に褒めるというトレーニングをしてみましょう。

バセット・ハウンドの子犬【散歩】

子犬が本格的に散歩に出られるようになるのはワクチン完了後になりますが、いざ散歩デビューという時に突然首輪やリードをつけると嫌がることがあるため、事前トレーニングをしておくといいでしょう。

部屋の中で短い時間、リボンや軽い紐を子犬の首に巻いてみるところから始め、徐々に首輪やリードに移行して慣らしていきます。

ハーネスは首への負担は少ないものの、犬を制御する点では不利なため、しつけが完了しないうちは首輪のほうが良いとされます(ただし、呼吸器系に問題のある犬は除く)。

なお、子犬はまだ体が成長しきっていないため、過剰な運動はかえって関節を傷めてしまうことがあるので、運動のさせ過ぎにもご注意ください。

バセット・ハウンドの子犬【シャンプー(お風呂)】【カット・トリミング】【歯磨き】は必要?

犬の健康を守るためにも日々のお手入れは必要です。

バセット・ハウンドの子犬【シャンプー(お風呂)】

子犬でも汚れ具合によってシャンプーすることは可能です。その際、まずはお風呂場(洗う場所)の匂いを嗅がせて場所に慣れさせるところから始めましょう。

洗う前にはブラッシングをし、軽く汚れを落としておきます。

シャンプーは刺激の少ない子犬用のものを。洗う時にはぬるめのお湯で、体の後ろからお湯をかけ、頭部は最後に洗うようにします。眼や耳に泡やお湯が入らないように注意してください。長い耳は水分が残らないよう、しっかり乾かしましょう。

頻繁に洗うと皮膚のpHを崩してしまい兼ねないので、洗い過ぎにも注意を。一般的に、犬のシャンプーは1ヶ月に1回程度と言われます。

バセット・ハウンドの子犬【カット・トリミング】

バセット・ハウンドは短毛なのでカットは必要ありませんが、健康管理の一環としてブラッシングや爪切り、耳掃除などの一般的なグルーミングは欠かせません。特に長い耳はトラブルを起こしやすいので、こまめにお手入れを。

そのためには子犬のうちから体のどこを触っても大丈夫なように慣らしておきましょう。ブラッシングをするにも、まずはブラシの匂いや存在そのものに慣らすところから始め、段階を踏んで少しずつ慣らすようにするのが理想的です。

バセット・ハウンドの子犬【歯磨き】

お手入れの中で忘れたくないのが歯磨きです。3歳以上の犬のおよそ8割が歯周病をもっていると言われる現代。歯周病は歯だけではなく、他の病気にも悪影響を与えてしまうことがあるので、体の健康を守るためには、歯の健康を守ることが大事となります。それには、何より予防が一番。

口の周りを何気なく触る⇒口の中に指を入れてみる⇒指に巻いたガーゼで歯を磨いてみる⇒歯ブラシを使ってみる、というように段階を踏んで歯磨きに慣らすようにしましょう。

なお、乳歯が生え揃うのは生後2ヶ月頃、永久歯が生え始めるのが生後4ヶ月半頃で、生え揃うのが生後6~7ヶ月頃になるので、この時期には歯の本数(乳歯28本、永久歯42本)や生え方も確認しておきましょう。

バセット・ハウンドの子犬にペット保険は必要?

ブリーダーやペットショップで子犬を購入した場合、オプションとしてペット保険をすすめられることがありますが、加入するかどうかは任意です。

子犬にはペット保険が必須というわけではありません。しかし、動物病院の医療費は病気や治療内容によって高額になることがあり、ペット保険がそれを補助してくれるのは確かです。

しかし、どんな病気でも補償してくれるというわけではなく、子犬が加入できる月齢や、掛け金、補償割合、補償範囲、免責期間、免責金額、継続加入できる年齢などは各社各様なので、ペット保険の加入を考えるのならば、いろいろなペット保険を比較検討することをおすすめします。

バセット・ハウンドの子犬【まとめ】

バセット・ハウンドは体形といい、キャラクターといい、ユニークな犬種です。

 それほど多くの運動量を必要としないとしても、大柄な犬だと体重は大型犬に匹敵するほど。飼い主さんにもそれなりの体力が求められます。

場合によっては飼い主さんの声も耳に入らず、何かに集中してしまうようなところもあるので、そうした個性も理解した上でしつけに取り組むといいでしょう。

なお、現在、以前に比べて犬の価格は大幅に高騰しており、決して気軽に買える値段ではありません。そもそも一つの命を預かるわけですから、自分に合うか、飼えるかどうか、熟考の末、犬をお選びください。

*犬は生き物なので、性格や寿命、サイズなど個体差があります。

【参照元】

(*1)一般社団法人 ジャパン・ケネル・クラブ「2021年(1月~12月)犬種別犬籍登録頭数」https://www.jkc.or.jp/archives/enrollment/17396

(*2)環境省自然環境局 総務課 動物愛護管理室「第二種動物取扱業者の規制」https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/1_law/trader_c2.html

(*3)環境省自然環境局 総務課 動物愛護管理室「第一種動物取扱業者の規制」https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/1_law/trader.html

(*4)ELINOR K. KARLSSON et al. Ancestry-inclusive dog genomics challenges popular breed stereotypes. SCIENCE•29 Apr 2022•Vol 376, Issue https://www.science.org/doi/10.1126/science.abk0639#tab-citations

(*5)AMERICN KENNEL CLUB「How to Make Sure Your Puppy Gets Enough Sleep」https://www.akc.org/expert-advice/health/how-much-do-puppies-sleep/

(*6)Dr. Ian Dunbarイアン・ダンバー「BEFORE YOU GET YOUR PUPPYダンバー博士の子イヌを飼うまえに」「AFTER YOU GET YOUR PUPPYダンバー博士の子イヌを飼ったあとに」(レッドハート株式会社、2012年)

(*7)世界小動物獣医師会(World Small Animal Veterinary Association, WSAVA)「犬と猫のワクチネーションガイド」https://wsava.org/wp-content/uploads/2020/01/WSAVA-vaccination-guidelines-2015-Japanese.pdf

(*8)監修:ジャパン ケネル クラブ「JAPAN KENNEL CLUB 最新犬種図鑑」(interzoo, 2008年)

(*9)AMERICN KENNEL CLUB「Why Do Puppies Shed Their Coats?」https://www.akc.org/expert-advice/health/why-puppies-shed/

(*10)公益社団法人 埼玉県獣医師会「水の飲み過ぎは病気のサインかもしれません!」https://www.saitama-vma.org/topics/%E6%B0%B4%E3%81%AE%E9%A3%B2%E3%81%BF%E9%81%8E%E3%81%8E%E3%81%AF%E7%97%85%E6%B0%97%E3%81%AE%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%81%8B%E3%82%82%E3%81%97%E3%82%8C%E3%81%BE%E3%81%9B%E3%82%93%EF%BC%81/

(*11)THE KENNEL CLUB「Basset Hound」https://www.thekennelclub.org.uk/search/breeds-a-to-z/breeds/hound/basset-hound/

(*12)AMERICN KENNEL CLUB「Basset Hound」https://www.akc.org/dog-breeds/basset-hound/

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